沖縄は一年を通して過ごしやすい気候で、夏は海のアクティビティが盛んですし、ベストシーズンと言いたいところですが、実は冬が真の観光シーズンとも言え、楽しめることをご存知でしょうか。
まず本州よりも温かい冬を過ごすことが出来ますし、航空券や宿泊代が安いというメリットもあります。台風の心配も比較的少ないです。
冬のアクティビティで特におすすめなのが「ホエールウォッチング」です。夏の間シベリア海域に暮らすザトウクジラが、冬でも温かい沖縄の海に子育てをしにやってきますのでツアーでは迫力の親子クジラたちを至近距離で眺めることが出来ます。「ホエールウォッチング」は12月から4月上旬がベストシーズンです。
おすすめのツアーを紹介します。
ホエールウォッチングツアー
出発地
- 那覇発: アクセスが良い、送迎付きプランが多いのでレンタカーがなくても大丈夫。空港が近いため到着日、帰着日でも気軽に参加が可能。
- 北谷発: アクセスが便利でレストランも沢山。那覇にも北部にも近いのでその後の予定が立てやすい。賑やかなアメリカンビレッジ観光も。
- 本部発: クジラを至近距離で見たい人におすすめ。アクセスが不便の為クジラ船が少ないので、至近距離まで近づける可能性が高い。美ら海水族館もすぐ近くなので帰りに楽しむことができる。
おすすめショップ
SEA WORLD
今回私達がお世話になったのはSea Worldさん。少しでも至近距離でクジラちゃん達を見られるよう奮闘して下さったとっても親しみやすいショップです。
通常は那覇出発と本部出発があるのですが、前々日からの天候不良もあり、那覇出発は催行していませんでした。
1日を有効的に利用するため、到着したその日のツアーに参加したかったので午後発のある本部(もとぶ)のツアーに申し込みをしました。
他にもクジラが見れなければ返金保証などのあるツアーもあるようですので日程や都合に合わせてショップを選ばれるのが良いかと思います。
那覇空港到着日、午後からのホエールウォッチングを予約してありましたのでレンタカーをピックアップして取り急ぎ集合場所である本部(もとぶ)まで車を走らせました。
本部港までは順調に行っても那覇から2時間弱要します。
余裕を持って集合場所に到着したかったので高速道路を使いました。
道路状況によりますが30分近くは時間を短縮できます。
料金はETC利用で1040円。
本部港に到着したのがちょうど12時半、集合時刻には少し時間がありましたので名護のファミリーマートでスパムおにぎりを買ってお腹に入れておきました。
船に乗るので、酔いやすい私はお昼ご飯を軽めにしておきます。
その後乗船30分前に酔い止めを飲んでいざ出立。
SEA WORLDさんとの待ち合わせ場所である本部の駐車場へ。
簡単なブリーフィングの後、船に乗り込み、瀬底大橋(せそこおおはし)を眺めながらいよいよ出発進行〜。
船上での服装・及び注意事項
本日1月30日は良いお天気です!前日までは波も高かったのですが本日は2メートルと、穏やかな絶好の日和です。
沖縄といっても真冬の1月末、船の上は風も強くなりますので防寒できる上着と、紫外線は本土でいう3月頃と同等ということなのでサングラスがあると良いかもしれません。
船は揺れますので靴は滑りづらいデッキシューズやスニーカーが良いです。
オシャレしたくともパンプスやヒラヒラスカートだと動きづらくて色んな意味で危険です(笑)。
沖縄の1月の気温は晴れていれば20度半ばを越えますので、この日私は長袖トレーナーにユニクロの薄手のウインドブレーカーと軽めのシャカシャカパンツでちょうど良い感じで過ごせました。
さらにその日の気温を調べてスパッツや温かめの下着で調整していけば完璧です。
ライフジャケットは船上では終始必ず身につけるようにクルーの方から注意事項があります。
加えて船酔いするとはるばるやってきてせっかくのツアーが台無しになりますので、酔わないと確信のある方以外は乗船30分前に酔い止めを飲んでおくことをおすすめします。
船上でクルーの方から本日のルートの説明があります。クジラの種類についても教えてもらいました。
ザトウクジラ
普段はシベリア海域に生息しているザトウクジラは冬でも暖かい沖縄の海にザトウクジラが出産と子育てのためのためやってきます。
慶良間諸島、本部半島周辺、那覇市周辺でホエールウォッチングツアーが盛んに行われています。
ザトウクジラはクジラの中では中型ですがそれでも体長12〜14メートル、体重は30~40トン程あります。
沖縄周辺にはだいたい12月くらいから徐々に姿を見せ、2月~3月あたりがピークと言われています。
繁殖期にやってくることから、1月下旬~2月下旬は雌雄のペアで泳ぐ姿が見られ、子クジラは、親離れする大きさになるまでは母クジラと一緒に過ごすので、2月~3月にかけては、可愛らしい子クジラと一緒に親子で泳ぐ姿も見られます。
クジラとイルカの違い
簡単に言えば大きさの違いだけで、おおよそ4mを基準にして、体長がそれより小さいものをイルカ・大きいものをクジラといっているようです。
本部港を出発してから西へ、瀬底島をぬけて伊江島の南西方面、クジラちゃん達が多数集まっていると思われるスポットに向かいます。
瀬底大橋を抜けエメラルドグリーンの海を航行。
この辺りからもうハイテンション。
伊江島が綺麗に見えてきました。
しばらく航行してから船長さんが船を停泊させます。
本当に見ることが出来るのでしょうか?ワクワク。
カメラを構えて待ち構えます。
クジラは水中に住んではいますが肺呼吸する哺乳類ですので10分〜20分ごとに水面に上がってきては大きな音で白く噴き上げて息継ぎをします。
この潮吹きがクジラを探す時の目印です。
ガイドさんがもうすぐ上がってきますよ!と声をかけてくれます。
と白い潮が上がったかと思うといましたあ〜っ。
背中を丸めて深く潜っていきます。
最初の頃は何が何だか良くわからないのですが、慣れてくるとクジラが上がってくるタイミングがわかるようになるので写真も腕が上がります。
迫力の尻尾うち!派手に水しぶきがあがります。
上がってくるタイミングを待ってじいっと眺めて待っていると何度も見ることが出来ました。いやぁ、えーもん見せてもらいました。
そして次のポイントへ向かうため、船が動き出しました。
他のクジラ船が集まっているところに大物を発見!
白いブロウ(潮吹き)も上がっています。
船が集まっているところには複数頭見られる確率が高いです。
女性船長が果敢に攻めてギリギリの距離を詰めます!(クジラを刺激しないように。)
現れました!!
クジラは一回の息継ぎで3~5回息継ぎしますが最後の息継ぎの後、腰の部分をアーチのように丸めて潜水体勢に入ります。
背びれをはっきりと見せて潜って行きます。
深く潜ることがまだ苦手な子供やお母さんクジラによく見られるそうです。
ざぱーん!!
テールスラップ。
高く持ち上げた尾びれを海面に叩きつけて自分の居場所を知らせたり他のクジラを威嚇する行為だと言われているそうです。
尾びれの裏側までよく見えます。
この尾びれの腹面の模様や形状が人間の指紋のように1頭1頭異なります。
白いもの、黒いもの、白黒混ざったものなどギザギザの形状など、この特徴で個体の識別をすることが出来るそうです。
ナイアガラの滝のように水しぶきが上がり、さらにまた潜っていきます。
次々といくつものしぶきが上がります。
ガイドさんによると何と4頭いるそうです。変わるがわる大迫力!
親子でいっせーの、ざぱーん。
何と可愛いらしい?
今回は子連れのお母さん、さらにそのお母さんを追いかける(エスコートしている!?)お父さんでもないオスのクジラ2頭計4頭という微妙なグループ。
ドリカムは昔3人グループでしたが・・。
クジラ界では子持ちのメスをオスが追いかけ回す光景は珍しく無いのだそうです。
何というモテるお母さん!!そして本当のお父さんはどこへ行ったのだろう??(笑)。
見えづらいのですが3頭のブレスが上がっています。お見事!
こんなに近づいてきて(?)サービスしてくれました。意外と人懐っこいのですね。
可愛い姿を見せてくれてありがとう!!
さようなら、またねー。
潮を吹いた瞬間何と奇跡的に虹が!!見られたのはラッキーでした。
クジラが潜ったあとの輪っか、ホエールリングと言うそうです。
海況によってはすぐ消えてしまうこともありますがその先を見ているとまたクジラが息継ぎに上がってくる瞬間をとらえることが出来る場合があります。
↓この様に、よく見かけるパンフレットに載っているような飛び上がっている光景はめったに無いのだそうです。
(そりゃあただの息継ぎにそんなに体力使わないよね、、、。)
でも今日はとても良く観られた方だと言っていただきました。
クルーの皆さんのおかげです。
ありがとうございました。
今回の写真ではありませんがSEA WORLDさんに今までのベストショット写真をいただきました?こんなに近くでご挨拶してもらえたら良いなあ。
結びに
とっても迫力満点で充実した楽しい経験でした。
SEA WORLDの方々も温かく親切で、いろんな豆知識も勉強になりました。その時その時によって毎回様々なシーンが観られると思いますので何度行っても楽しめるツアーだと思います。
今年出逢ったクジラちゃんに来年は再会することが出来るかもしれません。
冬の海の楽しみ方の一つだと思います。
またこのシーズンに来ることが出来た時は是非参加させていただきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
冬の沖縄について、よろしければこちらの記事もご覧ください。