
成田と言えばうなぎの町!利根川や印旛沼がある豊かな水資源で育った天然うなぎが古来から有名です。
成田山新勝寺周辺に軒を連ねる歴史ある名店、さらにうなぎと水郷の町である佐原の老舗店をめぐった食べ歩きレポートです。
目次
成田山表参道
川豊本店
川豊別館
川豊西口館
成田山新勝寺
水郷の町 佐原
道の駅 水の郷さわら
元祖すずめ焼き・うなぎ・佃煮 麻生屋本店
結びに
成田山表参道
成田山のふもとの参道は門前町として栄えた街です。
江戸時代に多くの人が成田山を参拝するようになりましたが、旅の疲れを癒やし、もてなすためにうなぎ料理が出されるようになり、うなぎ屋さんが増えていったそうです。
昔なら遥々と通った山道、現在は成田空港から電車で10分の好アクセスなので現代人は恵まれていますね。

成田駅前から約800m続く表参道は名物のうなぎ屋さんをはじめとした飲食店やお土産物屋さんがずらりと並んでいます。
石畳は綺麗に整備され、風情ある町家が並びます。江戸情緒があふれていますので、外国人観光客もちらほら見かけます。

川豊本店
石畳の参道をさらに歩いていくと、今回のお目当て「川豊」さんの本店が見えてきました。
所在地
千葉県成田市仲町386
電話番号
0476-22-2711
営業時間
10:00~17:00
※7月と8月の土日祝は、10:00~18:00(L.O)。
定休日
無(時期により不定休)
アクセス
JR成田線成田駅 徒歩11分
京成電鉄京成成田駅 徒歩11分

1911年創業。建物は国指定文化財(登録有形文化財)に認定されています。この風情ある建物で食事できるのも趣があって良いですね。

お店のこだわりは「割きたて」、「蒸したて」、「焼きたて」です。格別のうなぎが味わえます。
店頭では井戸水で生かしたうなぎを熟練の職人さんが次々とさばいていきます。

関西風と関東風、調理方法の違い
実は関西に住んでいた頃は、うなぎが苦手だったのですが関東に引っ越してきてから、ふわふわに蒸したうなぎが好きになりました。関西風か関東風、どちらが好みかは個人によりますが次のような調理法の違いがあります。
さばき方
うなぎのさばき方は、関西では腹開きです。
関東では切腹を連想させる腹開きではなく背開きというのは、良く知られていることと思います。
焼き方
関東のうなぎは「蒸し焼き」です。いかに早く柔らかくするかを追求した結果、うなぎを蒸してから焼く習慣が生まれたそうです。せっかちな江戸っ子の性に合ったようです。
さらに蒸してふっくらしたうなぎは大きく見えるので見栄を張る武家文化で好まれたそうです。
焼き方は、関西では「直火焼き」。 うなぎをじっくり焼くことで、表面がサクッとなり、中がふんわりな仕上がりになります。
関東とは逆に関西では商談のため、焼けるのに時間がかかるくらいがちょうど良かったとか。
店頭では職人さんが秘伝のタレをたっぷりとからめて焼いています。

次々と焼き上がった香ばしい香りのうなぎが並べられて行きます。

店内
閉店の17時が近いにもかかわらず店内はお客さんで一杯です。テーブル席もありますが、奥のお座敷に通してもらいました。座席は掘りごたつで足元が温かくなっていました。
メニュー
LINEでお店のお友達登録をすると、肝吸い(150円)がサービスになります。「肝吸い」はうなぎの肝臓と胃を実にしたお吸い物です。
価格はうな重(2/3尾)2700円。上うな重(1尾)3600円。特上うな重(1.5尾)5100円。
うな重〜特上うな重の違いは、うなぎのサイズが変わるだけで質は同じです。ご飯の大盛りは150円。追加の単品ご飯は230円です。

タレはテーブルに置いてありますので、いつでも追いダレ出来ますよ。
ご飯にはもともとタレをからめて混ぜ合わせてあります。蒸してふわふわのうなぎに秘伝のタレの照りがたまりませんね。タレは甘ったる過ぎずに、ご飯にかけていくらでも食べられるくらい。
とろけるように美味しかったです。
肝吸いの肝も、さばきたてなので程よく火が通っていて、柔らかく絶品でした。

川豊別館
1000坪の広大な土地に建てられた本店の直営姉妹店、川豊別館。美しい庭園も見どころです。
21時まで営業していますので午後5時に本店が閉店した後でも、こちらでイートインとテイクアウトが可能です。
座席やお弁当はウェブサイトから予約することができます。
所在地
千葉県成田市東町113-1
電話番号
0476-22-2727
営業時間
昼の部(平日) 11:00~15:00(L.O.14:30)
昼の部(土日祝) 11:00~15:30(L.O.15:00)
夜の部 16:30~21:00(L.O.20:30)
定休日
無
アクセス
JR成田線成田駅 徒歩15分
京成電鉄京成成田駅 徒歩10分

持ち帰りのお弁当も焼き立てとまではいきませんが、とても美味しかったです。豪快な奈良漬けが入っていて、うなぎと良く合います。

川豊西口館
本店のご兄弟が経営する川豊西口館。駅からのアクセスが良く価格も本店や別館と比べると同じ価格で「肝吸い」がついているので若干リーズナブルです。ランチ限定のうな丼1600円(半身)があります。
何度もリピートしていますが、このお店も常に何組か並んでいて賑わっています。
所在地
千葉県成田市囲護台3-2-3
電話番号
0476-22-2720
営業時間
11:00~14:30
17:00~20:00(L.O)6~8月は20:30)
定休日
水曜・夏・年末
アクセス
JR成田駅西口より徒歩5分

上うな重は3600円で肝吸いと新香がついていますので系列のお店では一番安いですね。

本店と比べると、浅蒸しでしっかりと硬さを残している食感です。お重からはみ出んばかりのうなぎ。

川豊西口館の持ち帰りのお弁当も購入しました。炭火で焼いているので冷めても美味しいです。タレはご飯のみに混ぜ込んであり、後で好みに応じてかけます。

成田山新勝寺
真言宗智山派の大本山で、開山は天慶3年(940年)という、古い歴史があります。
うなぎの寄り道が過ぎてしまい、到着した時には日暮れてしまいました。写真は少し暗くなってしまっています。

歌舞伎の初代市川團十郎が子授けを祈願したところ、待望の跡継ぎを授かり、以来ゆかりの深い成田山新勝寺。当代の團十郎さんもご家族で参詣されて賑わいますね。
夜は静寂の中にぽつりぽつりと参拝者があるのみです。

手水舎には威厳のある龍が鎮座。

水郷の町 佐原
さらに成田駅から車を30分ほど走らせて、うなぎ屋さんが立ち並ぶ水郷の町、佐原まで足をのばします。
電車ですとJR佐原駅になりますので、JR成田駅から成田線で約30分の距離です。
この佐原は、利根川を中心に、河港がおおいに栄えていましたので、かつては天然うなぎの大産地でした。
小江戸と称される昔ながらの美しい街並みが残されています。

道の駅 水の郷さわら
この道の駅は地元の野菜、卵に果物、お惣菜、お弁当、おにぎり、パン、スイーツまでとても充実しています。地域特産品のお土産調達におすすめです。

所在地
千葉県香取市イ3981-2
電話番号
0478-50-1183
営業時間
9:00~17:00
休館日/月曜日(祝日のときは翌日)、年末年始、施設点検日
休館日
月曜日(祝日のときは翌日)、年末年始、施設点検日
アクセス
こちらで購入したうなぎ弁当。1000円程でしたが、価格もお手軽で美味しかったです。

元祖すずめ焼き・うなぎ・佃煮 麻生屋本店
1832年に創業、佐原では超老舗です。利根川のすぐ近く、堤防そばにあるうなぎ屋さんです。

所在地
千葉県香取市佐原イ4149
電話番号
0478-52-3044
営業時間
食事処11:00~19:30(L.O)
お土産 9:00~19:00
定休日
不定休
アクセス
JR佐原駅から車で7分
東関東自動車道 香取佐原ICを下りて20分
国土交通省利根川下流河川事務所の脇を奥に入る
うなぎの名店である麻生屋さんなのですが、すずめ焼きも有名です。名前の由来は小さい川魚を串に刺してタレをつけて焼いたもので、雀が並んでとまっている姿に似ているからだそうです。
佃煮なども販売しています。

うなぎの白焼(長焼)は、一尾2100円。うなぎを食べる時は、結局いつもタレ焼きを選んでしまいますね。

やはり老舗だけあり絶品でした。タレはあっさりめでシンプルなのでうなぎの濃厚な味が楽しめました。
価格は、うな丼(半身)2300円、写真の、上うな重(1尾)は3900円です。
時間の都合で持ち帰りましたが、次回はぜひ店内でいただきたいと思います。

結びに
うなぎと言えば夏の「土用の丑の日」が有名ですが、うなぎ屋さんが夏のうなぎを売るための宣伝文句とも言えそうです。実をいうと天然うなぎの脂がのって美味しいのは10月から12月とも言われています。
最近ではほとんどのうなぎが養殖に移り変わっているでしょうが、それでも冬に脂がのって香ばしくなるのはうなずけますね。
今回ご紹介したエリアには他にも沢山の名店がありますので機会あればまた訪ねたいと思います。
※本文に記載されている価格は2022年12月現在のもので、物価高騰により改定される場合もありますのでご了承ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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