フランスから日本へ帰国(入国)パリのPCR検査と陰性証明取得まで

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パリのPCR検査機関の外観

※2022年9月7日より海外から日本への帰国(入国)関わる水際対策が緩和されました。ワクチン3回接種済みであればPCR検査も陰性証明も免除とする方向が発表されました。

海外旅行を個人で計画するのは楽しい半面、帰国時PCR検査の対応や準備しなければいけない事柄が沢山出てきて不安もあります。

帰国当日、飛行機搭乗前に検査証明書を持っていないと航空機への搭乗を拒否されてしまい、足止めされてしまうなんて事態も起こりかねませんので準備は万全にしておきたいですね。

現地での検査費用はなるべく安く抑えたいですし、せっかくの旅行ですので効率よく時間を使いたいものです。

そんな不安の解消に、おすすめ検査機関と、現地PCR検査の様子(2022年5月連休中)をレポートしていきますので旅先にパリを考えている方の参考となれば嬉しいです。

目次

日本入国時の検疫措置

以前より海外からの日本人帰国者を含め全ての入国者は、出国前72時間以内に検査を受け、検疫所へ医療機関等により発行された陰性の検査証明書提示が義務付けられていましたが、冒頭でお知らせしましたように、ワクチン3回接種済みであればPCR検査も陰性証明も免除とする方向が発表されました。

9月7日日本時間0時以降〜ワクチン接種が3回お済みでない方は引き続きPCR検査の陰性書類が必要とされていますので水際対策の緩和が待たれるところです。

※陰性証明の検体採取が出国前の72時間以内であり、検査結果判明が出国前72時間前ではありません。

有効な検査証明書を提示できないと、検疫法に基づき、日本への上陸が出来ません。

検査証明書

検査証明書の様式については特に指定はなく、任意のフォーマットが利用可能ですが、以下の項目が日本語または英語で記載されている必要があります。

必須項目

  1. 氏名
  2. 生年月日
  3. 検査法(有効な検査方法を参照)
  4. 採取検体(有効な検体を参照)
  5. 検体採取日時(検体採取のタイミングを参照)
  6. 検査結果
  7. 医療機関名
  8. 交付年月日

1項目抜けていても帰国できませんので、厚生労働省または外務省HPより推奨の書式をダウンロードしてプリントアウトしておきました。

[水際対策]出国前検査証明書

下のものは英語と日本語併記ですが、ETTYYは念の為、現地の人にわかりやすいよう、フランス語と英語併記のものを準備しました。

厚生労働省推奨の出国前検査証明書

フランスのPCR検査費用

PCR検査費用は€49前後です。

(日本語対応をうたっている日本人医師常駐の施設や、日本の代理店などを通すと費用は高額になります。)

空港でのPCR検査費用

パリ空港公式サイトによると空港でのPCRの料金は€50です。

迅速PCR検査ですと €50に追加で€20がかかりますので計€70です。

迅速PCR検査(仏語・英語)の結果が出るまでは、 シャルル・ド・ゴール空港センターで1時間〜4時間以内、オルリー空港センターでは 1時間〜2時間ということです。

迅速PCR検査は€70と費用もかさみますし、結果が出るまでに1時間から4時間と幅があり、帰国便当日の検査としては心もとないです。

検査は前日に済ませておくのが費用も安く済みますし、得策と思われます。

パリ市内のPCR検査機関

ETTYYが検査を受けた下記の検査機関リスト①の「Laboratoire de Biologie Médicale Paris Richelieu」はパリの中心地で、ルーブル美術館や日本レストラン街が近くにあり、オペラ座のアクセスにも便利です。スタッフは日本式のフォーマットに慣れていて、費用もフランスで定められている標準価格(€44)です。

英語も通じます。(日本語でも熱意で通じると思います。)

日本出国前、事前に予約ができるかどうかメールを送りましたが、予約は出来ないので直接来て下さいとのことでした。

シャルル・ド・ゴール空港の迅速PCR検査よりも安く検査が出来ます。

コロナが全盛だった頃は混雑緩和のため予約できたようですが、現在そこまでの混雑は無いようですので直接訪問しました。

日本の検疫所は電子メールではなく書面で通過する必要がありますので、電子メールで結果をもらった後、書式に記入してもらうため二度訪ねなければなりません。(検査当日の夕方〜夜に結果メールが届きますので、翌日記入のみお願いしに行きます)

限られた時間内の観光を中断して時間を取られてしまいますのでなるべくアクセス良く便利な場所であるに越したことはないですね。下のリストを参考にして最寄りの検査機関を選んで下さい。

【参考】厚生労働省が定めるフォーマットに基づく新型コロナウイルス検査証明書を取得できる検査機関リスト(パリ)

検査機関名住所電話番号
①Laboratoire
de Biologie Médicale Paris Richelieu
55 rue de Richelieu
75002 Paris
01 42 60 61 30
②Laboratoire
BIOLAM-LCD TURBIGO
52-54 rue Turbigo
75003 Paris
01 42 72 03 50
③Laboratoire
MLAb Paris VIII Marbeuf
18 Rue Marbeuf
75008 Paris
01 47 23 52 44
④Laboratoire
BIOLAM-LCD FELIX EBOUE
3-5 place Felix Eboue
75012 Paris
01 43 44 51 94
⑤Laboratoire
BIOLAM-LCD ALESIA
222, avenue du Maine
75014 Paris
01 45 40 83 57
⑥LABO XV VAUGIRARD353 rue de Vaugirard
75015 Paris
01 53 68 96 89
⑦Laboratoire
MLAb Paris XV Vaugirard Necker
137 rue de vaugirard
75015 Paris
01 45 67 35 45
⑧LABORATOIRE MOZART16 avenue Mozart
75016 Paris
01 42 88 10 03
⑨BPO-BIOEPINE
VICTOR HUGO
69 avenue Victor Hugo
75016 Paris
01 45 01 77 44
⑩LE LABO PARC MONCEAU20, rue Alfred de Vigny
75017 Paris
01 42 27 00 35

地図にまとめましたので参考にして下さい。

また、パリ以外に渡航予定の方は住所を入力すると、最寄りの検査機関(Laboratoire)を検索できます。予約の可否は各検査機関(Laboratoire)の規定によります。仏政府が推奨するスマートフォンアプリ「TousAntiCovid」内からも検索可能です。

最寄りの検査機関検索サイト

PCR検査方法

検査の方法は何種類もありますが厚生労働省が指定する方法は決まっていますので注意が必要です。

判定有効無効
検体○Nasopharyngeal/Nasopharynx/NP (Swab/Smear)
(鼻咽腔ぬぐい液)
✗Oral (swab/smear)
(口腔ぬぐい液)
○Rhinopharyngeal/Rhinopharynx (Swab/Smear)
(鼻咽腔ぬぐい液)
✗Throat (swab/smear)
( 咽頭ぬぐい液)
○Nasal Swab
(鼻腔ぬぐい液)
※核酸増幅検査のみ有効。
✗Gargle Water
(うがい液)
○(Deep throat )Saliva
(唾液)
✗mixture of sample’A’and’B’
(鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合検体を除く複数箇所から採取した混合検体。)
○Nasopharyngeal(and /, /+) oropharyngeal(throat )
(swabs /smear)/NP&OP
(鼻咽頭ぬぐい液・咽頭ぬぐい液の混合)
判定有効無効
検査方法○核酸増幅検査(Nucleic acid amplification)✗抗原検査(Antigen)
○抗原定量検査(quantitative antigen test)✗迅速抗原検査(Rapid antigen)
✗抗体検査(Antibody)

これだけ見ているとなんのこっちゃという感じですよね。

陰性証明書に有効な検体とは、鼻咽頭(鼻の奥約10cmで喉との境目あたり)から採取した物のみ、もしくはそれと喉の混合液です。

鼻咽頭と比べると咽頭(鼻の内部で比較的手前)から採取したものだと核酸増幅検査のみが有効ということです。

核酸増量検査であれば有効、抗原検査の場合は抗原定量検査でなくてはいけません。

検査を受ける際には、書面を見せて1.日本への渡航であること、2.日本の厚生労働省が定めるフォーマットを希望する旨を伝えてください。(外国語に不安がある場合もフォーマットを持ってきていれば渡すだけでOK)

ETTYYは厚生労働省のホームページからフォーマットを印刷して持ち込み記入してもらいました。(必要な検査項目が現地の人にも分かり易く指定されていますので誤記入の心配がありません。)

少しでも間違っていて、いざ飛行機に乗れないなんてことになると大変ですからね。

パリの薬局でも抗原検査を受けることが出来ますが、基本的には簡易的な「抗原定性検査」ですので、日本入国時の要件として厚生労働省が指定している「抗原定量検査」ではありませんので、ご注意ください。

実際に受診したPCR検査機関

①Laboratoire de Biologie Médicale Paris Richelieu

あまり遅い時間に行くと、混雑していると困りますし、今日の検査は締め切りと言われ他のクリニックを案内されたという人もネットサイトの口コミで見つけたので午前中の9時半に行きました。

PCR検査の実施は平日の9:00〜13:50

土曜・日曜はお休みです。

※2022年8月現在。営業時間は変更されることがあります。

PCR検査機関エントランス

入り口に設置してあるアルコールでまずは手を除菌して入ります。院内ではマスク着用の義務があります。

順番待ちのためのチケットを取ります。

電光板に順番が出ますので待合スペースで待ちます。

順番が表示されている電光板

立って待つ人もありますがさほど混雑はありません。

ラボのカウンター受付

旅行中、殆ど見かけなかった日本人らしき観光客の方も数名いらっしゃいました。

番号が表示されたら受付へ、ここでパスポートを提示し、日本帰国の際に必要なPCRの検査と結果を日本式フォーマットに記入してもらえるよう伝えます。

※この検査場は英語に不安があっても、書式を見せるだけでわかってもらえるので安心です。

検査結果はメールに送られてきますので、連絡用のアドレスと電話番号をメモして渡します。

PCR検査の流れ

待合室で長くは待ちませんでした。呼ばれたら別室に移動して、本人確認します。

鼻の深いところに綿棒を突っ込まれ(痛くありません。)検査はあっという間に終了です。

PCR検査室の中

他の方は受付の際にPCR検査の費用を前払い(カードも利用できました。)していたようなのですがどうやら手違いで支払わずに検査も終えてしまい、結果が出てからで良いのか私達もわからなかったのでそのまま帰ってきてしまいました。

受付は常に忙しそうで確認出来ずじまいでした。

すると受付の方から携帯電話に電話がかかってきてフランス語でなにやら色々話しているのですが私のヒアリング能力ではいまいちつかめず、どうやら、日本語のフォーマットに書き込むのに結果が出たらもう一度来てね、ということの確認でした。

気になったのでもう一度戻り、患者さんは沢山待っていたのですが受付の人と目が合ったので、直接カウンターに呼んでもらい、お支払いしてないことを伝えるとその場でカード決済をして何とか今日やるべきことは終えてほっとしました。

検査と合わせて所要時間は1時間を越えませんでした。1人44ユーロですので2人合わせて88ユーロでした。

PCR検査費用のレシート

翌日の午前中には英語と仏語両方で、陰性(Not detectedまたはNagative)との結果メールが届きました。

メールの本文中に検査結果のPDFは、パスワード[姓の頭文字アルファベット3文字と生年月日(月・日・西暦の順)を数字]を入れることにより開くことが出来ると説明されていました。

検査の翌日再度訪問しました。日本帰国のためのフォーマットに記入してもらいます。

ラボ受付

待ち時間も15分ほどでした。

陰性のメールを見せて厚生労働省のHPからプリントしてきた書式を提出すると、その場で記入してもらえました。

誤記に備えてコピーを3部準備してありましたが出番はありませんでした。

本日の所要時間は30分ほどでした。

Booking.com

結びに

パリの友人はパートナーも姉妹も2度ずつコロナに感染した経験があるそうです。日本人の感染者が少ないことに不思議を覚えるくらいのようです。

今ではコロナ対策はすっかり落ち着いてマスクは公共機関の中のみ。バカンスを大いに楽しんでいる欧米人がほとんどでした。

海外で最初はきちんと期限までにPCR検査が受けられて結果が出るかどうか不安でしたが、システマチックでスムーズに終了しました。さすが世界中からの旅行者を迎える観光大国のフランスだと思いました。

旅に向けて不安解消の一つになれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

宜しければこちらの記事もご覧ください。

海外から帰国・成田空港の水際対策をレポート

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