ルイ・ヴィトン財団美術館(Fondation Louis Vuitton)
ルイ・ヴィトンと名前は付いていますがルイ・ヴィトンの品々が展示されているのではなく、世界のアーティストによる様々なアート作品が展示されています。期間限定での展示企画もあります。
歴史の街パリのもう一つの顔とも言えるとっても洗練された現代的でポップなアートがとても印象的でしたので、見どころを綴りたいと思います。
また、この美しい美術館でもう一つ知られているのが、ルイ・ヴィトン美術館のロゴ入り限定オリジナルグッズ(人気のトートバックなど)を販売していることです。
しかも価格がルイ・ヴィトンのブランド名が入っていると思えないくらいお安い!との噂を聞きつけ、それを目当てに潜入して参りました。(※2022年5月)
日本でも知る人ぞ知る人気で、お土産にも大変喜ばれますので詳しくレポートしたいと思います。
目次
- ルイ・ヴィトン財団美術館の営業時間
- 入館料金
- ルイ・ヴィトン財団美術館の行き方・アクセス
- バスの乗り方(注意点)
- 交通公団「Bonjour RATP」アプリ
- シャトルバス(シャンゼリゼ発)
- 思いがけないトラブル、メトロが運休。バスも・・・。
- エントランスホール
- ルイ・ヴィトン財団美術館のお土産
- LE FRANK(レストラン「ル・フランク」)
- 展示アート作品「 La couleur en Fugue」(Figues in Color)
- 屋上テラス
ルイ・ヴィトン財団美術館の営業時間
月曜日〜金曜日 11:00 – 21:00
土曜日・日曜日 10:00ー20:00
入館は閉館時間の30分迄です。なお、イベントの入れ替え時期は、閉館期間もありますので営業している期間に注意してください。
入館料金
大人 | 学生/18歳以下 | 大人2人+18歳以下の子供4人まで |
14€ | 10€ | 32€ |
※2022年8月現在。イベントによって料金は変わります。
チケットは公式ホームページのアプリから時間予約をして購入することが出来ます。
当日券も購入できますが、Googleなどの情報ではオープンしていても、リニューアル期間中などは閉館しているなんていう場合もあり、公式サイトで最新情報をチェックしつつ、開館日を確かめてチケットを予約購入しておくのをおすすめします。
ルイ・ヴィトン財団美術館の行き方・アクセス
フォンダシオン・ルイ・ヴィトンの所在地はパリの西にあるブローニュの森の中です。
パリ市内からメトロやバスで近くまで行くことができます。
まずは、メトロ・バス・RER(近郊鉄道)共通切符がありますので駅で事前に購入しておきます。または後述のナヴィゴ・イージーにアプリや駅のチャージ専用機でチャージすることが出来ます。
メトロ(地下鉄)を利用する場合
通常ですとシンプルにメトロ①番を利用し、La Defense(ラ・デファンス)方面(西方面)に乗り、Les Sablons(レ・サブロン)で下車、徒歩10分程でアクセスは難しくありません。
バスを利用する場合
●63番または244番でFondaton Louis Vuitton(フォンダシオン・ルイ・ヴィトン)停留所下車。
停車駅が美術館の正面ですので降りてから歩く必要がありません。
平日と土日でダイヤが違い、土日はかなり手前の停留所までしか行かない場合がありますので注意して下さい。
※244番はポルト・マイヨー発なので中心街からは遠くなります。
● 73 番でサブロン(Les Sablons)停留所下車、徒歩950メートル。
パリのメトロ・バス切符について
T+ Tickets(1回券)2€
パリ市内のメトロ、バス、RERの共通券です。
Carnet(カルネ/10枚回数券)16.9€
1回券が10枚セットになった回数券のカルネ。メトロの駅の券売機で前もって購入しておくのが便利です。
※2022年3月に紙のカルネは廃止の予定でしたが、利用することが出来ました。段階的に廃止されるようです。
ICカードのナヴィゴ・イージーにもチャージすることが出来ます。
Navigo Easy(ナヴィゴ・イージー)
ナヴィゴ・イージーというICカード(発行代2€/10年間有効)にチャージしておくのも便利です。
駅の券売機やチャージ専用機で、回数券のカルネ(紙の切符より安い料金)や一日乗り放題券をチャージしてその日から利用できますので旅行者には便利です。
交通公団のアプリ「Bonjour RATP」からもクレジットカードをかざせばチャージすることが出来ます。
Navigo(ナヴィゴ)
駅の窓口で購入できるICカードです。購入には証明写真が必要な乗り放題パスです。1日(モビリスという1日乗り放題券と同じ)・1週・1ヶ月の3種類あり、(月〜日まで)前週の木曜日までに翌週のものを買わなければいけないのでどちらかというとパリ在住者向きで、旅行者向きではありません。
バスの乗り方(注意点)
上記いずれかの方法で切符を駅で購入しておきます。
※コロナ対策で接触を避ける観点から運転手さんより直接切符を買うことは出来なくなっています。
バスに乗る際の注意は手を挙げて運転手さんに乗る意思を知らせることです。
それを知らず、Ettyyは待ち続けてやっと来たバスにスルーされてしまった経験があります。
バスに乗ったら運転手さんに「Bonjour!」(ボンジュール)と明るく挨拶してみましょう。「Bonjour」と笑顔で返してくれるはずです。そして側にある端末にチケットを通す、またはナヴィゴイージーですと紫の端末にカードをかざせばOK。
その後は自分の降りる停留所で前もってブザーを鳴らせば停車してくれますので降車出来ます。(停留所は電光掲示板に表示されます。)
状況によりルートやダイヤ変更がありますので交通公団の「Bonjour RATP」アプリを使って最新情報をチェックすることをおすすめします。
交通公団「Bonjour RATP」アプリ
バスを乗りこなすには、便利なスマホ用の「Bonjour RATP」アプリがあります。
バスのルート、時刻表、リアルタイムな情報が手に入ります。
このアプリを利用して運賃をクレジットカードでチャージすることも出来ます。
アプリの詳しい使い方などはこちらの記事でご説明しています。
参考記事:
シャトルバス(シャンゼリゼ発)
シャンゼリゼのシャルル・ド・ゴールエトワール駅2番出口(Avenue de Friedland)からはこの可愛いシャトルバスが往復しています。(要事前予約、公式HPチケットサイトで購入可能です)
思いがけないトラブル、メトロが運休。バスも・・・。
ETTYYが訪れた期間中(2022年GW)はパリを東西を結ぶ幹線とも言えるメトロ①番が「労働者の日+工事」で運休していました。
日本のゴールデンウィークなどはもちろんフランス人の知る由もなく容赦なく動いておりません・・・。
ストライキなどで電車が運休するのはパリでは珍しいことではありません。フランスあるあるなので、こういうことも折込んで旅行を楽しむことが大切かもしれません。
今回宿泊していたパリ1区のホテルからですとコンコルドからバス73番を利用するのが得策でした。
ところが、メトロ運休の影響で、バスが2台来ても人がぎゅうぎゅうで乗ることが出来ませんでした。
そこでルートを変更してセーヌ川の橋を渡り左岸の「assemblee nationale」(国民議会)停留所からバス63番で「Fondation Louis Vuitton」(フォンダシオン ルイ・ヴィトン)停留所まで乗ることにしました。
ところが63番は平日には「Fandation Louis Vuitton」のバス停までは行かず、途中の「Porte de la Muette」(ラ・ミュエット)が終点となり、そこで降りることになりました。
そこから30分程目的地まで歩いて向かわなければなりません。(気づかずに乗りましたが、今思うとバスの行き先はラ・ミュエットまでとなっています。)
お散歩気分で歩いていくとしましょう。
運転手さんは遠くないよ、と言っていましたが、これがまたなかなか長い道のりでした。
週末・祝日であればバスはブローニュの森を通過しつつ、フォンダシオン・ルイ・ヴィトン停留所まで行ってくれます。
森の中を延々と歩きましたが爽やかな良いお天気でしたのでまだ恵まれました。
苦難(!?)の末ようやく目的地が見えて来ました。
目の前に現れた建造物の迫力と晴れやかな景色に圧倒されます。
まるでUSJの門をくぐった時のような高揚感です?
カナダ出身の世界的建築家フランク・ゲーリーにルイ・ヴィトン財団の理念が託され、この建造物が出来上がりました。
2014年に完成したこの建築は19世紀後半に作られたガラスや庭からインスピレーションを得て21世紀の技術を結集して建てられ、その後現代アートの発信地となります。
床面積7000㎡の広大なスペースに大小11の展示ギャラリー、立ち見席を含め350〜1000席の講堂、書店、レストランなどがあります。
美しい水鏡のお庭に光のベールに包まれた帆船が浮かんでいるようです。
ガラス面に降り注いだ雨水を回収、貯蔵、濾過してガラス屋根やファサードの洗浄などに使われているそうです。
環境への配慮はのエコロジーの時代に合致していますね。
ルイ・ヴィトンのエンブレムがキラキラと輝いています。あれだけでも高そうです。高級感しか感じないエントランスです。
展示イベント「 La couleur en Fugue」(Figues in Color)
2022年5月4日〜8月末までの期間限定の展示イベントです。
「Fugue」(フィーグまたはフーガ)はラテン語で「逃げる」を意味し、日本語で言うと「色の中の逃亡」というところでしょうか。
形式にとらわれず壁、天井、手や道具を使ったアーティストによる様々な技法を使った作品が展示されています。
手荷物検査を終えて正面入口から入ります。券売機とブースがありますので当日でもチケットは買えますが、WEBサイトで開館を確かめて予約していくほうが確実です。
エントランスホール
広々として明るいです。向かって奥右側にレストラン、手前左側に「Fondation Louis Vuitton」のロゴ入りグッズが買える書店があります。
レストランの入口に向かって右手奥には、色鮮やかな小劇場があります。アメリカの画家、Ellsworth Kelly(エルズワース・ケリー)(1923ー2015)が手掛けたオーディトリアム(コンサートなどが催される多目的ホール)です。
建物の建築模型がありました。空から見下さなければ分かりませんが、全体像はこのように芸術的なデザインなのですね。
ルイ・ヴィトン財団美術館書店(ショップ)のお土産
今日はメトロが止まっていたこともあり、13時の予約時間に入館した時は人も少なめだったのでラッキーでした。
まずは一番に書店へと向かいます。
午後には売り切れてしまうグッズも多いらしく、夕方にはお店も混雑していましたので、欲しい物があれば到着後、先にお買物を済ませておくことをおすすめします。
トートバック
日本で大人気のキャンバスバック。白とグレー各42€です。
※2022年8月現在、公式サイトでは52€と値上げとなっていました。
エコバックとレインフード
エコバッグは売り切れ中とのことで残念。レインフードは€22でした。
鉛筆
バラマキ土産で予定していた鉛筆はゲット出来ました。1本€2で3本入りケース付きが€10でした。
パソコンケース
買って良かったものの一つ。お気に入りでとっても愛用しています。38€です。サイズは36 x 27 x 1.5 cmで14インチのノートパソコンにぴったりです。13インチでもひとまわり大きいですが問題ありません。
ポーチ
友人に頼まれて購入した、小物が何でも入れられるポーチ。とっても可愛くて飛ぶように売れていました。各15€。
iPad用のケース
グレーとキャメルがあり、各27€です。
フォンダシオン ルイ・ヴィトンのザ・ジャーナルは7€。
トランプ・ヘアブラシ・USB・ストロー・ボールペン
こんなの家にあったらとってもカッコいい!
USBメモリの16GBは25€、32GBは30€、木製のボールペンは42€です。
ストローは10€、マグカップは11€。ミントのペレットは5€。
もったいなくて使えなさそうなトランプは42€、その下のマグネットは5€。
ヘアブラシは18.5€、ガラスストロー6本と棒ブラシのセットは18€でした。
ポケットミラー
自分と友人のお土産に購入しました。8€でした。
マグカップ
シンプルなマグカップは11€。
写真ではわかりづらいですがフォンダシオン・ルイ・ヴィトンのロゴもちゃんと入っています。
木の蓋がお洒落で便利なクリアボトルは26€です。
折りたたみ傘
大人気の傘は50€。しっかりしたとても良い造りで友人のものと自身のものを買いましたが、またたく間に売り切れてしまいました。
扇子
お扇子も着物用にゲット。19€です。
こちらはブランドロゴがあるものでは無いですが、カラフルな色のセンスがとても洗練されています。
台所用品・カトラリー
こちらのコーナーもブランドロゴは無いものです。シックなデザインのスパイス用ミルは85€
チーズ用のおろし金は60€。お洒落すぎるカトラリー、サラダ用のスプーンとフォーク44€、8本セットの小スプーン68€、小・中・大のトレイはそれぞれ30/44/55€です。
アンティークの美しいルイ・ヴィトンのトランクが壁に飾られています。
LE FRANK(レストラン「ル・フランク」)
マルセイユ出身で、アラン・デュカスの元で働いたこともあり、自身のレストランでミシュランの星も獲得しているジャン・ルイ・ノミコスによる洗練されたフランス料理。
お昼を抜いて歩いてここまで来たのでオアシスにたどり着いた気分でとっても嬉しいです。
ランチだけでは無く予約制でディナーもいただけるようです。
天井のテラスに泳いでいるのはフランク・ゲーリーによって手掛けられた「魚のランプ」。日が暮れると橙色に光を放ちます。
広々とした明るいテラス。
ランチメニューがありますが、アラカルトも注文出来ます。
ドリンク・メニュー
ワインの赤・白リスト。
シャンパンリストです。
ビールやウイスキーもあります。
ランチメニュー
Jardin(庭園)ランチコースを注文しました。
フェタチーズとキュウリ、チェリートマトとオレガノのクリスプサラダ。ポーチドエッグとアスパラガス、エンドウのヴルーテソース。デザート、パンとミネラルウォーター(炭酸も選べます)とコーヒーが付いて28€のお得なランチ。
体に良さそうなグリーンづくし。
展示アート作品「 La couleur en Fugue」(Figues in Color)
Sam Gilliam(サム・ギリアム)(米国1933-2022)
入り口の部屋の空間に釣り下がり、自由な発想で染められた大きなドレープ生地の芸術品。1960年代後半に作られ、フランスでは初めて展示されています。
Steven Prrino(スティーブン・パリノ)(米国1958-2005)
キャンバスから飛び出して、床に丸めて置かれたり、フレームを取り付けたりされた黒、ピンク、銀色のオブジェ。
紙くずっぽいものやポリ袋を連想しますがそれも充分芸術品になりえるっていうメッセージなのかな。
解釈違ってたらごめんなさい。
Megan Rooney(ミーガン・ルーニー)(カナダ1985-)
「With Sun」(太陽とともに)。
壁全体がアートです。彼女が幼少期に住んでいた家のお庭のイメージカラーであるフラミンゴピンクはお気に入りだったようです。
Niele Toroni(ニーレ・トローニ)(スイス/フランス1937-)
一見、点が画一的並んでいるのですがカラフルでとってもファンシーです。ポストカードにしたいくらい可愛いです。
Katharina Grosse(カタリーナ・グロス)(ドイツ1961-)
三角形を何枚も重ねていき、色は床と壁を横切り乗り越えていく華やかでダイナミックなペイントです。
キャンバスを超えて描かれた光と空間が一体化した絵画。
インスタグラムなら映えまくりです。
床と壁との境界線は光に溶け込むように無くなってここへ立つと不思議な感覚です。
屋上テラス
屋上への階段を上がってみます。この建物全体が美術館です。
階段上、踊り場北側の景色です。
踊り場の北西、近代的なラ・デファンスの高層ビル群が見渡せます。
さらに階段を上がって屋上テラスへと向かいます。
屋上、ブローニュの森が広がる南側の景色。遠くに気球がゆっくりと森を越えていきます。不思議な空気感です。
東南の角からエッフェル塔も望めました。
西の屋上テラスにある記念碑的なオブジェです。
アルゼンチンの彫刻家、Adrian Villar Rojas(アドリアン・ビジャル・ロハス)(1980)による作品。
「奴隷が住んでいる場所」
構想を入れると5年をかけた大作だそうです。
空に近い人工建造物の代表のような場所に対照的とも言える遊び心のある野生の岩と草花のオブジェ。
流されてきた未知の小惑星の断片のようにも思えます。どことなく天空のラピュタも連想します。
結びに
元々お土産のグッズを買いたいとの思いで訪れたルイ・ヴィトン財団美術館でしたが、建築の素晴らしさとその独特の世界観は想像を越える素晴らしさでした。
パリの見どころはもちろん古い歴史的な建物ですが、世界中から優れた才能が集まる近代美術も見逃せません。
展示アートのみならず優美な建築とそれに溶けこんだアート、お料理や素敵なお土産品と、楽しみが盛りだくさん、何度でも足を運ぶ価値がある場所だと感じました。
機会あればぜひ、この静かな郊外の、森の美術館に足をのばしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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